嵐の活動休止についてオタクの私が真剣に考察してみた
嵐の活動休止。
最近、メンバーの脱退が続くアイドル界において「嵐だけは大丈夫だ」という安心感を持っていた人も多いはず。
私もその1人でした。
私は、古株の人からすると最近ではありますが、「Step and Go」の前くらいのタイミングで嵐のファンクラブに入会しました。
SMAPなき今、王道のアイドルを背負っていくのは嵐なのだと勝手に思い込んでいたので、今回のことは本当に衝撃的で心臓が縮みあがりました。
嵐は、本当にアイドル優等生です。
でもそれは、5人のメンバーが築き上げた関係性からくるものなのだろうと思います。
いくら事務所がきつく管理をしたところで、プライベートの行動までは監視できないし、仕事への取り組み方、意識の改革はやっぱり自発的なものがないと難しい。
だからこそ、
「嵐の価値を落としたくない」
「嵐のメンバーに迷惑をかけたくない」
「嵐というものに傷をつけたくない」
というお互いの思いが、優等生なグループを作り上げてきたのだろうと思います。
(恋愛がらみのくだらないスキャンダルは素行の悪さには入りません)
5人は仲がいい。
本当によく言われることですが、その形は、私たちが思う「仲がいい」とはきっと違うんだと思います。
お互いの家を行き来したり、恋愛相談をしたり、ご飯を食べたりお酒を飲んだり…。“なんでも話せる親友”というものとは違う。
きっと、“運命共同体”的なものなんだろうと私は勝手に想像しています。
これはグループ活動をしている人たちには、みんなに当てはまるのかもしれないけれど。
そして、その価値観はきっと
「自分だけが足を引っ張りたくない」
「嵐のお荷物になりたくない」
という意識も生み、いろんな分野で頑張れる原動力になるのだろうと思うんです。これは、単純に“ライバル”という意味ではなくて、なんというか…「対等でいられるように」という、ある種のプライドというか。
でも、その気持ちを保つには向上心がやっぱり必要で。メンバーがプロフェッショナルであればあるほど、ファンへの感謝があればあるほど、
「自分はなんのために仕事をしているのだろう」
「同じ真剣さで取り組み続けられるのか」
「こんな気持ちのままでは失礼ではないか」
とか、いろんな気持ちになってしまうものなのかもしれません。
私はつねづね、「今後の人生を遊んで暮らせるほどの貯えがある芸能人が忙しく働いていけるモチベーションはなんなのだろう」と疑問に思っていました。
もちろん世の中には、お金がもらえなくてもボランティアに生きがいを感じる方もたくさんいます。人間は、なにもせずにぼんやり過ごしていくことでは満たされないのかもしれません。
でも、それはそういう生活を経験してみて初めてわかる感覚なのだと思います。
(少なくとも、今の私は「一生働かなくてもいいほどの貯えがあったらソッコー仕事やめてのびのび生きたい!」と思います)
芸能人という職業は、きっと
「自分とはどういう人間なのか」
「生きる意味とはなにか」
「自分がこの仕事をする意味はなんなのか」
ということをつねに考えなければいけない、とても過酷な生き方なんですよね。
売れるまでは、反骨精神だったり、憧れる生活だったり、目指す地位があって、そこに向かって走れる。
でも、その先はきっと、惰性でただなんとなく…ではダメで。言われたことをただ淡々とこなすというには、あまりにも責任も労力も大きすぎる。
かといって、「これをやりたい」と強く思ったとき、もしかしたらそれが「グループにいてはできないこと」になる可能性だってある。
そう考えると、複数の人間が同じグループを継続していくということが、どれほど奇跡的なことなのかというのを本当に痛感しました。
“先の予定がまったくない”
これがきっと、大野くんが望む「何にも縛られない生活」なんだろうと思います。
本当の意味での「普通の生活」は、今からではもう手に入れられません。だって、世間の人は大野くんのことを忘れないし、街を歩けばテレビに出ていなくたって有名人であることには変わりはありません。
だから、きっと「嵐でいることの責任が重くなった」「世間の目に疲れた」というのは違うんだと思います。そういう思いがあるのなら、「休止」という着地点には至らないと思うから。
誤解を恐れずに言うのなら、“隠居”というのが一番近いのかなと私は勝手に解釈しています。
そして、今回の幕引きは本当に本当に見事です。
今まで応援してくれたファン全員の前でパフォーマンスを披露し、スポンサーにも迷惑をかけずに任期を全うする。
ここからは憶測ですが、オリンピック絡みの仕事もきっと全うするつもりなのだろうと思います。
それから、レギュラー番組に関わっているスタッフにとっても2年の猶予はありがたい。フリーのディレクターやヘアメイク、スタイリストさんは、毎週あった番組がなくなるとなれば大ダメージなので。
こんなにも、徹底して誰にも迷惑をかけずに終わろうとするのは、本当に誠意以外の何ものでもありません。
そして、「辞めたい」と打ち明けるほどの精神状態でも、ここからさらに2年間、嵐としての活動を続けることを納得してくれた大野くんにも、本当に頭が下がります。
ただ、ここまで完璧な幕引きをするということは、同時に、簡単には幕を上げられないということでもあります。
筋を通しているからこそ、再始動のタイミングは誰にも口出しできないんです。
大野くんが休暇をとっている間に「やっぱり嵐で活動したいな」と思ってくれることを祈るのみですが、正直、それはなかなか難しいのではないかと思ってしまうんですよね。
それほど、今の生活スタイルは時間的にも求められる仕事内容的にもしんどいものだと思うから…。
一度、立ち止まったあとにまた走り出すのは「なんとなく」では絶対に無理です。
ジャニーズは、「気付いたらデビューが決まってた」とよく聞きますが、今度はそういう大きな風に乗ってただ前を見て進んできたあの頃とは違います。
自分の意思で強く望まないと、再始動はできません。
ここからは、本当に私の主観ですが、会見を見ていて
相葉くんや翔くんが「1人抜けても、2人抜けても」という言葉を使っていたのがとても気になりました。
なんとなく、松潤は「リーダーが抜けるなら俺も抜ける」と言った(もしくはそういうニュアンスがあった)のではないかな、と感じました。
(リーダーがきっかけを作っただけでそういう気持ちはつねに持っていたのかな、と)
だからファンは、5人全員で「嵐というプロジェクトを再始動しよう」と思える日がくることを、ただただ祈ることしかできません。
でも、「おやすみなんて都合のいいことしてもいいんですか?」と大野くんが思ってくれたことは、とってもとっても救いです。
この仕事が嫌になったわけでも、大人の事情に翻弄されることに絶望したわけでもなくて、ただただ「仕事を休んでみたい」と思ってくれたのなら、いつか「やっぱり嵐のみんなと踊りたい!歌いたい!笑い合いたい!」と思ってくれるかもしれないから。
「解散ではなく、休止です」。
この言葉を、今は信じて待ちたいと思います。
もちろんその前に、嵐のみんなの愛情がつまった2年間を存分に楽しんでから。
そして、ほかのグループと比べるのはあまり好きではないのですが…
(気分を害しそうな人がいましたら、ソッコーで戻るボタンを連打してくださいませ)
今回のことで、本当にグループそれぞれにいろいろな結論の出し方があるな、と思いました。
私はずっと、SMAPに気が狂っていたオタクですが、彼らの解散の仕方は正直、誰も幸せになれなかったのではないかと今でも思っています。
それは、メンバーも含めて…。
誰かが「嵐にはツアーもやらせてあげて会見もさせてあげて、SMAPのときとはまったく対応が違うんですね」とつぶやいていましたが、私には、SMAPの幕引きは事務所の圧力ではなく、もうコンサートをやるような精神状態ではなかったように見えました。
メンバーの気持ちがバラバラになってしまってからでは、1つのものは作り上げられないから。
もちろん、そこに至るまでには、いろんなすれ違いとか大人の圧力とか事情とかたくさんのものがあったと思います。もともとバラバラのグループではないと信じているので。
だからきっと、あのスマスマの「世界に一つだけの花」が精一杯のできることだったんだと思います。
中居正広という人間をもってしても、消化不良のまま完結せざるを得なかったのは、本当に異常事態だったんだろうと思います。
でも、それも一つの形です。
そして、関ジャニ∞。
すばるくんの脱退は、本当にびっくりしたしメンバーの涙を見ていて辛かった。私も久々に会見を見て泣きました。
でも、彼らは6人で前を向くことを決めた。
ちょうど今、ライブDVDが発売されたばかりで、初日を迎えるまでのメイキング映像からは、今までに見たこともない緊張感と折れそうな心を奮い立たせているかのような痛々しさ、そして自分たちが決めたことを全うしようというプライドが見て取れました。
エイトだって、1人抜けたらエイトじゃない。100%のパフォーマンスはできない。
そう思っていたと思います。
でも、すばるくんの決意は「おやすみしたい」ではなく「1人でやっていきたい」だったから。戻ってくる可能性はゼロだから。
そう考えたとき、“解散”を選択するのはきっと違ったんだと思います。
「渋谷すばるの決断を受け入れたい」
と泣きながら背中を押したメンバーもいれば、
「未だに釈然としない」
と言ってくれるメンバーもいる。
「これが現実。決めたからにはこれでベストを尽くそう」と切り替えて覚悟を決めたメンバーもいる。
エイトは、すばるくんがジャニーズ事務所に所属している間に開催された最後のツアーを6人で行うことに決めました。
多分、当時のすばるくんの言葉のニュアンスからすると、そのツアーは決まっていたものだし「出た方がいい」という結論になるのなら、すばるくん的には出ようという気持ちでいたと思います。
すばる担からすれば「出してほしかった」「最後にちゃんと会いたかった」と思った人もたくさんたくさんいると思いますが、私は、やっぱり6人でやってよかったんじゃないかなと思うんです。
このツアーをすばるくんの卒業ツアーにしてしまったら、新体制でのスタートが1年遅れてしまうから。もちろん、顔を見せて最後に感謝を伝えることは大切です。それは、解散や活動休止ならばそうするべきだと私も思います。
でも、新体制で続けていく未来が決まっているのなら、少しでも早くスタートを切った方が未来のためなんじゃないかなと。
安田くんの体調が重なって、一度はツアーを中止にするという決断をしたエイトが、それでもどうしてもファンの前に立ちたいと思ってくれたのは、きっと並々ならぬ未来への決意があったからだと思います。
それぞれのグループが、いろんな思いでファンの前に立ち続けている。
そんなアイドルという職業は、とても尊く、大変で、しんどくて、幸せで、苦しい。
そんなものなのかもしれません。
究極の受け身で、努力のうえに築かれたエンタテインメントを見るというだけのファンという立場は、なんとも贅沢で極楽でしかありません。
大好きな人が元気に活動を続けてくれること。
そのありがたみをかみしめながら、これからも絶賛オタク街道を突き進みたいと思っています。
いろんな方向に話が脱線しましたが、私は、今こそジャニーさんが作り上げたエンタテインメントの世界を応援したいと思っています。
節操がないと言われても、絶賛「ジャニーズ事務所推し」としてじゃんじゃん課金していきたいと思います!!!
ひとまず、嵐のツアー、当たりますように…。